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2016年7月20日 (水)

ドッツァウアー113の練習曲より第二番

続きましてドッツァウアーの第二番です。
楽譜はこちら
Doz21
Doz22
で、演奏してみました。
発音がもうひとつ汚いですね・・・。(泣)

この曲の狙いは連綿としたスタッカートにあるわけですが、
それ以外に

「三拍子を大きく一小節で捉えるか、固めに3つで捉えるかによる推進力の違い」
を意識することがあると思います。

例えば最初の方、「1,2,3 1~2~3」
という単位で拍を捉えてみると面白いです。
「テッテッテッテッテッテッ  テレテッテッテッテッ」
→→→→→→→→→→  円運動
みたいな具合です。

この二種類の三拍子の捉え方を音型に従って上手く配置することで、
音楽がどのような方向へ向かっていきたいのかが、
演奏していてよく感じられるようになります。

あと、一回目の終止を迎えるところの最後の4小節に注目で、
ここのフレーズ感は、いわゆるヘミオラで処理するのがベターです。
ヘミオラはwikipedhia参照ですが、
わかりやすくいえば3/4の二小節分を、3/2として捉えることです。

「1,2,3、1,2,3」


「1 トォ 2 トォ 3 トォ」

と、とることです。
この、最後の四小節を、大きい二小節の三拍子ととることで、
二分音符の処理に困らずにすみます。

同様に最後から二段目三小節目から、二段目最後の小節までもヘミオラで拍をとるのがよいでしょう。

ヘミオラはバロックのメヌエットなどによく出てくる形ですが、拍を大きく捉えることで優雅な感じを出したり、あるいは

「1,2,3」が
「1,2、1,2」

と、切迫することになるので、緊張感を演出する場合にも使います。
これはやりようによって随分変わります。

この曲の場合は優雅さというよりは、若干の切迫感があった方が性質としては合っている気がします。

3拍子でも、色々な拍の捉え方があり、それによって音楽の推進力、方向性が変わってきます。
スタッカートと左手に躍起にならず、そういった点も気にしながら演奏できると、わりと楽しい練習曲です。
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2016年7月17日 (日)

ドッツァウアー113の練習曲より第1番

まずは定番のドッツァウアーの113の練習曲より第一番です。
チェロの習い始めて数ヶ月から一年くらいの間でやることになる事が多いのではないでしょうか。
私はスズキメソードでチェロを習っていましたからこの曲集に触れるのは大学に入ってからだったのですが、それぞれの曲に明確な狙いと、シンプルながら音楽的工夫がしっかり組み込まれていて面白いと思いました。
この曲集は113と銘打っていますが、ドッツァウアーの死後、彼の弟子が練習曲を再編して組んだものということです。
本当は10の練習曲とか、6の練習曲とか、狙い別に小冊子になっていたそうです。
実際そういった形であった方が、狙いがわかりやすく理解できるのですが、
まとまって本になっているのも便利は便利ですね。
さて、余談が過ぎましたが、まず、楽譜がこちらになります。
Dotz1
そして、演奏してみました。
たかだか3分の基本的な練習曲とはいえ、緊張します・・・。
自分の演奏は傷にどうしても気づきやすいもので、なんとも見直すのが怖いものです。
しかし逃げてはいけません・・・。
録音環境のせいか、ダイナミクスの差が少しわかりづらいのと、
WBやLH、Nといった指定はあまり律儀に反応してしまっていると演奏の流れが悪くなりそうだったので、なんとなく従う感じになってしまっていますが、ご了承ください。
ではこの曲の狙いを分析していきましょう。
基本的な音階、移弦、跳躍の要素がたくさん出てきます。
最初から三段目の1小節目までは全てが順次進行であり、ハ長調の上り下りによって構成されます。
音楽はこの上り下りによって形成された山を眺めることが基本になります。
山登りをするとき、一歩一歩確実に頂上へ登っていく気持ち、また、一歩一歩慎重に下っていく気持ち、それらを彷彿とさせます。
三段目四小節が重要なポイントです。
ド ラ シ ド
と並んでいるわけですが。
この最初のドは、その前伊の小節のソファミレの終止であるという扱いで、
ラシドは新しい上り坂の始まりの部分であると読めます。
この1拍目が終止で、2拍目からフレーズが始まるというのはクラシックにおいてかなり重要な考え方になってきます。
以後も同様のケースが多く出てくるのがわかると思います。
また、四段目最後のレの全音符は、長い稜線を描いた終着点でもあるのですが、
新しいフレーズの始まりでもあります。
ダンスのステップの、2つの要素が止まることなく繋がっているようなイメージが持てればよいと思います。
一回表現を終わらせてから次の表現に移るのではなく、表現同士が繋がっているといった感じです。
五段目真ん中のフォルテからは跳躍の練習ですが、
この時留意したいのは、
左手が先に準備を意識すること
だと思います。
左手の準備意識が無いにもかかわらず右手が先行しても跳躍は成功しません。
また、ここでは一小節の中に「和音構成音」が分散和音によって全て鳴らされます。
一小節の中の響きをしっかり耳で捉え、
今、自分がなんの和音を鳴らしているのかを意識できると、
音程に対するアンテナが張れるようになると思います。
下から4段目二小節も先ほどと同様に、一拍目が終止で、2拍目が次へ繋がっていくフレーズの始まりであることが見た目にわかりやすいと思います。
4分音符が4つ並んでいる時、まったく同様に演奏してしまうのはよくありません。
4つの拍があり、それぞれには役割があります。
その役割の上に立っている音符は、それぞれ微妙にニュアンスの異なる性格を持つからです。
下から四段目の二小節目の場合、1拍目は終止である役割を持っています、
2,3,4は次の小節へと向かう蓄積です。
ダイナミクスは書いてありませんが、音の響きや長さのコントロールによって、
次の小節の頭の大きさを想像させる表現が望ましいと考えられます。
後ろ2小節目から跳躍が再び始まり、下から三段目の三小節目からややなだらかな分散和音に移行します。
このときも四分音符の音の長さ、響きの方向性を変化させることで音楽に意味を持たせることが可能です。
下から二段目、三小節目からはこの曲の一番の歌のあるところです。
2小節単位の反復進行がそれです。
反復進行というのは、音程はかわりつつもフレーズ単位の音型が一緒であることですが、
バッハやヴィヴァルディの音楽にもこれぞという歌いどころで登場します。
最後の段四小節目の頭の音からの、ド、次の小節頭の、ソ、さらに次の小節頭のソ、
そして、その小節の終わりのシからドの付点二分音符
この流れは、いわゆるサブドミナント、ドミナント、トニック、という形で、
和声進行上の定番中の定番です。
この場合は、Ⅳ、Ⅰ2、Ⅴ7、Ⅰ、という順番なのですが、
詳しく知りたいかたは和声、ドミナント、トニック、などで検索すれば詳しい解説ページが出てくると思います。
最後はペザンテで長い道のりを味わい尽くして終了。
短い時間に2オクターヴ下ってくるわけですが、
今まで3分ほどやってきた内容の全ての音程を包み込むスケールがあるように演奏したいものです。
と、ずいぶん駆け足で分析してみました。
シンプルな練習曲ではあるのですが、考えることはたくさんあります。
ただ音を並べるだけにならず、音の繋がりにどのような意味があるのかを想像しながらやると、
練習曲はそれぞれが面白い魅力の詰まった曲であることが見えてくるかと思います。

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挨拶

このブログはチェリスト大澤久がチェロの練習曲・エチュードに挑戦し、

そのエチュードの味わいどころや、意図を解析していこうとするブログです。
題材にするエチュードはポッパーやデュポールといった
いわゆるハイレベル、音大受験、コンクールの試験に使用されるようなものではなく、
アマチュアの初級者~中級者レベルの方々が勉強しやすいものを扱います。
そういったエチュードの多くは定型の繰り返しが基本的に多いわけですが、
では、それがどういった技術の習得を狙ったものなのか、
また、そういった繰り返しの中にも音楽的な魅力はあり、
それはどういったものなのか。
を、研究・分析・紹介していくつもりです。
ひとまずはなじみ深いであろうドッツァウアーの113の練習曲から抜粋していく予定です。
スタイルとしては、私の演奏動画をアップロードし、楽譜も画像をアップして、
それらを並べて色々感想を述べていく、ということになると思います。
幸い楽譜はIMSLPで手に入ることですし・・・。
私自身まだまだ修行中の身ですが、
このブログが少しでもチェロの練習曲に臨むモチベーションのお役に立つことを希望します。